マカロニ映画館

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アンタッチャブル《極悪アル・カポネに、4人の仲間が立ち向かう》

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「試合は最後まで戦うことだ」

公開年:2019

監督:ブライアン・デパルマ

出演:ケビン・コスナーショーン・コネリーロバート・デ・ニーロ

上映時間:119分

禁酒法時代のギャングによる犯罪が渦巻くシカゴに、財務省のエリオット・ネスが派遣された。初仕事でエリオットはウイスキーの密造を摘発しようとするが失敗に終わり新聞沙汰になる。失意の中エリオットは、禁酒法をめぐる抗争の被害者である少女の母から「カポネに復習してほしい」とたのまれ、警官のマローンをはじめとする仲間と協力し、アル・カポネを逮捕するために動き出す。

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 |1930年のアメリカと、禁酒法

時代のことをよく知らなくても、映画としてよくできているので十分楽しめますが、ある程度はこの映画のテーマになっている「禁酒法」についての知識もあったほうがより楽しめると思います。禁酒法については、1920年から33年までアメリカで法の下、アルコールの製造、販売、輸送が禁止された時代があったそうです。この映画は禁酒法が廃止される直前の1930年の出来事を描いています。

 

|見どころは、現在も語り継がれる「駅での銃撃戦」

ラスト近くの銃撃戦は映画史に残るシーンとなっており、その緊張感は現代の目で見ても群を抜くほどです。このアクションにはとある仕掛けが施されており、それは見てもらえればすぐにわかるのですが、銃撃戦にもう一つの要素が加わることとさらなる緊張感を生んでいます。そしてこのシーンのジョージ(アンディ・ガルシア)のかっこよさといったら、たまらないです。

 

アル・カポネロバート・デ・ニーロ)の冷酷さ

そして今回の悪役、ロバート・デ・ニーロ演じるアル・カポネという極悪非道なマフィアもこの映画の見所です。天井から地面に向かって撮影されたオープニング、顔にタオルを巻かれた男が横たわっており、一瞬死体にも見えなくないその姿、タオルを取るとカポネがヒゲを剃らせているだけだった。寝転んでいるだけのカポネから、不穏な要素がにじみ出ている秀逸なオープニングです。

 

 |仲間を集めて、悪に立ち向かう王道活劇

なんだか小難しいようにも思えますが、基本的な流れは、エリオット(ケビン・コスナー)が、老人の警察官マローン(ショーン・コネリー)とタッグを組み、仲間を集めてアル・カポネを逮捕しよう!というものです。仲間探しの場面や、カナダでの密輸阻止のミッションなど興奮する要素が盛りだくさんです。

 

|実話を元にした、ブライアン・デ・パルマ監督の大傑作

後から知りましたが、実はこの映画は実録もので、実在した財務捜査官エリオット・ネスの自伝が元になっているようです。この映画でデ・パルマブルーリボン賞を受賞し、スランプから脱出した経緯もあるそうです。それも納得の、ギャング物、アクション好きなら誰もが楽しめる一級エンターテイメント作品です。

 ▼ロバート・デ・ニーロ主演作の感想。こちらはまた別の狂気を感じます。

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