悪魔のいけにえ《恐怖と笑いにまみれたホラー映画の金字塔》
「あの野郎、血で落書きしやがったのか?」
公開年:1975
監督:トビー・フーパー
出演:マリリン・バーンズ
上映時間:83分
ニュースで墓荒らしの事件が報道される中、車椅子のフランクリンと妹のサリーは祖父の墓の無事を確かめるために、遊びも兼ねて友人達とテキサスの田舎へ向かう。しかし道中に偶然出会ったヒッチハイカーの自傷行為などの異常な行動に先行きの不安を感じる5人。それはこれから起こる恐怖の始まりに過ぎなかった。
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恐怖度 6
ユニーク度 7
キャラクター 9
芸術性 6
物語性 2
|ホラー映画の金字塔
この映画を見たことがない人でも、タイトルぐらいは聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。今回初めて見た筆者も、「あ、なんかこのシーン見たことあるかも」と感じることの連続でした。はっきりわかったのは、殺された人が足をブルブルさせる演出、日本映画の「ヒメアノ〜ル」で引用されていたのを覚えています。あれ、怖いですよね、、、
|今見ても怖い!
低予算感がビシビシ伝わる映像の荒さ、ロケーションですが、それが逆にずっと嫌な感じを醸し出していて、初めてコトが起きるシーンは、殺人にしてはあまりにもあっけなさすぎて逆に寒気がしてしまいました。下手な演出がない分、リアルを感じます。
|後半はホームコメディ?
そんなこんなでお約束通りバンバン殺されていく登場人物ですが、後半、殺人者の家族像が明らかになってからは、展開がガラリと変わります。まあ、怖いんですが、視点を変えると山田洋次の家族ドラマみたいにも見えてきて、だんだんギャーギャー叫び続けてる被害者の方が狂人に見えてきてしまいます。そしてあのおじいちゃんのくだりは、あれはコントでしょう、笑いが止まらなかった、、
|セリフなんていらない楽しいホラー
物語はあってないようなもので、終盤に至っては誰かが笑うか叫ぶかのどちらかなので、言葉の壁を超えたミラクルなホラー映画です。80分あっという間に見れてしまうので、怖いのが得意な方は、レザーフェイスに殺される前に是非見ておきましょう!
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▼近年の日本映画の中では、かなりの傑作だと思います。森田剛の演技が最高です。
▼最近のホラーで怖かった「クワイエット・プレイス」の感想